電動自転車のメンテナンス

電動自転車の日常利用における夏場の注意点とは

電動自転車の日常利用における夏場の注意点とは

電動自転車を使っていて「いつもよりアシストが効いていない気がする」「操作パネルの表示がおかしい」「充電ができない」などの異常が出た経験はありませんか?NORUDEでは特に7月、8月の夏場にこの様なお問い合わせが増えてきます。

なぜ夏場に不具合のお問い合わせが増えるのか、結論から言うと、そのほとんどが暑さが原因となる一時的なバッテリーの機能制限です。

今回は夏場の電動自転車利用の注意点をお伝えします。

不調は電動自転車バッテリーの暑さに対する保護機能

「アシストが弱い気がする」
「操作パネルの表示がおかしい」
「充電できない」

夏場の場合、そのほとんどが暑さが原因です。

電動自転車は他の一般的な電子機器と同様に、正常に使用しているときもバッテリーやドライブユニットに負荷がかかり熱を持ちます。
(長い坂道や重たい荷物を積んでの走行の場合、さらに負荷がかかります)

そこに夏場は直射日光や気温の影響も加わり高温になってしまいます。
パナソニック、ヤマハの電動自転車は、バッテリーが高温になった場合システム保護のためにアシストを制限する仕様になっており、これが「アシストが弱い気がする」「操作パネルの表示がおかしい」という事象の理由になります。

乗り手から見たら不調に感じますが、自転車側から見れば正常に機能が作動しており故障を防いでくれているだけなので慌てなくても大丈夫です。

暑さによるバッテリー異常の解決策

メーカーが公開しているバッテリー保管の適正気温は以下の通りです。

パナソニックの場合
0℃~40℃

ヤマハの場合
15℃~25℃

基本的にはバッテリーを涼しい場所に数時間程度おけば温度が下がり、異常は解決します。
但し、外側が熱くなくても、バッテリー内部の温度は下がりきっていない可能性もあります。

少し時間を置いたが異常が解決しない場合は、もうしばらく涼しい場所に置いて様子を見てください

それでも異常が解決しない場合は、故障の可能性が出てくるのでNORUDEや最寄りの自転車店にご相談ください。

バッテリー点滅から見る異常表示

暑さが原因の場合の,バッテリーの点滅表示をご紹介します。

・パナソニックの電動自転車の場合

■1個目、3個目、5個目が点滅

 

温度の異常を表しています。

バッテリーのおかれた環境温度やバッテリーセルが高温(低温)であると認識しています。

使用直後の充電や炎天下での駐輪、冬の朝など氷点下の環境で発生する場合があります。しばらく(0~40℃に戻るまで常温環境で2時間ほど)待って、再度ご確認ください。
※ 表面温度が戻っても、内部の温度が戻るまでさらに時間がかかります。

環境温度が0~40℃程度でも充電をすると頻繁に温度エラーが出る場合はバッテリーの劣化が進んでいる事が原因かもしれません。この場合はバッテリーの寿命が近づいているものと思われます。

参考:パナソニック よくあるご質問ページ


・YAMAHAの電動自転車の場合

■充電中、バッテリー残量ランプが4灯同時点滅している

温度待機状態です。
ご使用直後などバッテリー温度が過度に高いか低いと充電が開始されません。
バッテリー内部温度が充電可能な温度になると、自動的に充電を開始します。

参考:ヤマハ PAS [サポートQ&A」

上記の様な点滅の場合は、すぐに充電をせず、まずは涼しい場所にしばらく置き、時間を開けて自転車本体への設置、充電をするようにしてください。

バッテリー以外に夏場で電動自転車利用で気をつけること

・乗り手の熱中症も注意!

気温が高く日差しも強いと、自転車だけではなく、運転しているみなさんも熱中症になる可能性がありますのでヘルメットを被ったり、こまめに水分を取ったりするようにしてください。

・日差しを遮る帽子タイプのヘルメットもあり

最近はヘルメットも帽子タイプで日除けが広いもの、UVカットのものなども販売されているので、日常利用で自転車を使っている方は是非検討してみてください。

ヘルメットや帽子で頭部に直射日光を当たらないようにするだけでも、温度上昇を抑えられます。

但し、ヘルメットの保管についてはご注意ください。
ヘルメットにはプラスチックが多く使われており、熱に強くありません。
バッテリーと同様に、帰宅し自転車を片付ける場合は、直射日光が当たったり、車中など高温になる可能性がある場所は避けて涼しい場所で保管しましょう。

・チャイルドシートにはレインカバーと冷却シート

電動自転車のチャイルドシート向けのレインカバーの中には、日除け部分だけ利用できるものもあるのでおすすめです。

また、チャイルドシートも直射日光で熱くなりますので、クッションや冷却効果のあるシートも用意するとお子様への負担も軽減できるかと思います。

 

まとめ

人も自転車も極端な暑さには強くなく、適度に休ませる事が必要です。
夏場は無理をせず、涼しい場所で適度に休みながら電動自転車をご活用ください。