自転車の不具合を事前に防ぐブレーキの確認箇所をご紹介します!確認だけでもメンテナンス!?
「確認だけでもメンテナンス」と聞いて恐らく多くの方が頭の中で「?」 と浮かんだのでは無いでしょうか?確認し、適切な時期でのパーツ交換やメンテナンスを行う事は、車体へのダメージを軽減し、事故防止にも繋がります。
今回は乗車する上でもっとも大事とも言えるブレーキに注目していきます。
重要なのに気にしない人が多いブレーキ周り
自転車を乗られている多くの方がブレーキシュー交換をされた事が無いかと思います。
※ブレーキシューとは、ブレーキの中でもホイール(厳密にはリム)と直接接するゴム部分のことを指します
「自転車のパーツ名なんてほとんど分からない!」
「調子が悪くなったら自転車屋さんに交換作業を依頼するから大丈夫!」
と思われている方が大多数ではないでしょうか?実は整備士目線から見ても、安全にかかわるブレーキ部分などは是非自転車屋さんに依頼していただきたいと思っております。
ブレーキ類の整備は事故に直結する箇所ですので自転車安全整備士、自転車技士に任せる事をおすすめ致します。
では、タイトルにあった確認だけでもメンテナンス???の確認も必要ないのでは?
とお思いかも知れませんが、そもそも何も知らなければ自転車屋さんにも修理依頼をできず、「気づくのが遅れて余計な部品交換が発生」、「ブレーキの利きが悪くなり事故を起こした」なんてことも防げます。
ブレーキ周りの確認ポイント
※ブレーキシューはこのゴム部分です。
お乗りの自転車で以下のような現象は起きていませんか?もし発生しているようでしたら点検が必要です。
・ブレーキの利きが甘くなっている(止まれなくなってきた)
・ブレーキ鳴き(異音)がする
・ブレーキレバーの引きしろが多くなってきている(レバーがゆるくなっている)
このような現象が出ている原因としては
ブレーキシューの減りやブレーキワイヤーの伸びが考えられます。それぞれの状態を解説して参ります。
ブレーキシューの減り
ブレーキシューはゴム製なので使うほどに削れていきます。ブレーキシューを減ったまま使い続けているとブレーキが効かないのは勿論、ブレーキシューの土台部分の鉄でリムを擦ってしまいリムごと交換が必要なんてことも…。
実際、お客様の中にもリム交換が必要になった事例があります。
↑ブレーキシューが少しキラキラしています。これはもうリムを削り始めている状態です。
ブレーキシュー交換が数百円で済むはずが何倍もの金額になります。また、削れた分ブレーキの可動域が広がり、ブレーキレバーもゆるくなっていきます。
ブレーキワイヤーの伸び
ワイヤーも使っていると伸びてしまいブレーキの利きが悪くなったり、レバーがゆるくなったりします。
※特に初期伸びといい、新品から使い始め1~2ヶ月でよく起こります
この場合ワイヤーの張り具合を調整する必要があります。この2点を気づく気づかないだけでも大きな違いです。ブレーキが効かないと事故に繋がりますので早めの確認、そして自転車屋さんで交換調整を行ってください。
まとめ
実際に自転車屋さんで整備士がブレーキシュー交換を行う場合、ブレーキシュー交換だけではなく、
「ブレーキワイヤーの解れが無いか?」
「ブレーキワイヤーの伸びはないか?」
「ブレーキの片利きは無いか?」
「ブレーキシューの位置は適正か?」
「ブレーキアームの位置は適正か?」
「ナットの締め忘れは無いか?」
など様々なチェックを行い調整を行います。
お客様ご自身がちょっとした異常に気づき自転車屋さんで見てもらうことで、より細かい点検・整備を受け、より安全な状態の自転車にすることができます。
一度ご自身の自転車でも「ブレーキの確認ポイント」を参考に確認し、「何かおかしいな」と思ったら自転車屋さんにご相談下さい。それがメンテナンスのきっかけとなります。